「彼を知り己を知れば百戦殆からず」
これは有名な「孫子」の一節で、敵と己の情勢をしっかり把握して戦えば負けない、という意味です。
ぎっくり腰になってしまった場合も同じです。
「魔女の一撃」と呼ばれるほど急に襲ってくる激痛ですが、状況を把握し対応すれば問題ありません。
今回は、
・ぎっくり腰で痛むポイント
・効果的な治療ポイント
を解説します。
ぎっくり腰の症状チェックにも役立つはず!
あなたが治療を受ける「利用者」の立場であっても、今回の話はきっと役に立つでしょう。
ぜひ参考にして下さい!
ぎっくり腰で痛む部位
ぎっくり腰では、顕著に痛みが出るポイントがあります。
見ていきましょう。
①腰の下部(骨盤近く)
腰全体が痛みますが、特に下部に痛みが出ることが多いです。
「ウエストライン」といえば伝わりやすいでしょうか?
患者さん自身が痛みを自覚されますし、触診するとぎっくり腰独特の筋肉の硬結が見られます。
②肩甲骨の間
人の肩には、「肩甲骨(けんこうこつ)」という羽のような骨が左右に存在します。
左右の肩甲骨の間も、ぎっくり腰で痛くなりやすい箇所です。
ここは痛みを自覚しにくい箇所ではありますが、患者さんによっては少し触っただけで筋肉が攣るような感覚を持つ方もいます。
この箇所が緩むと随分楽になりますし、
・起き上がる動作
・しゃがむ動作
をしやすくなるので、しっかりアプローチする必要があります。
痛む箇所は「動く」もの
言うまでもありませんが、ぎっくり腰で痛む箇所は人それぞれ異なります。
ただ上記の2箇所は「定番」と言えるので、ぜひ把握して下さい。
この後に治療ポイントをいくつかご紹介しますが、治療が進むにつれて痛む部位は移動します。
脚の方に下がっていくことが多いです。
これは治療が効いているというサインでもあるので、安心して下さい。
詳しくは下記の記事をどうぞ!
ぎっくり腰改善に効果的な治療ポイント
ここから、ぎっくり腰改善に効果的な治療ポイントをご紹介します。
何度もお伝えしていますが、腰が痛いからと言って腰ばかり施術しても効果は薄いもの。
ぎっくり腰でも同様で、腰から少し離れた部位に治療ポイントが存在します。
では見ていきましょう。
①臀部(お尻)
臀部(お尻)を緩めることは大変効果的です。
ぎっくり腰に限らず、腰痛に悩む方の臀部には、奥に筋張ったコリが存在します。
臀部はしっかり緩まれば、腰が軽く感じられるでしょう。
②膝の裏(委中)
膝の裏も、ぎっくり腰治療の定番ポイントの1つです。
ほぼ間違いなく、強いコリが存在します。
この箇所にある「委中」というツボにアプローチすることで、腰の痛みが大きく減ります。
鍼やお灸を施すのも効果的ですし、ご自身で押しても効果があるでしょう!
③上腕三頭筋(たるみが気になる部位)
腰からかなり離れていますが、「腕」も効果的な治療ポイントです。
力こぶの裏側、一般的に「たるみ」が気になる部位です。
この箇所を緩めることで、不思議と腰が軽くなり、動かしやすくなるでしょう!
まとめ
今回は、ぎっくり腰で痛む部位と治療ポイントをご紹介しました。
治療する側が抑えておくべきポイントも多数あります。
ですから、
「治療受ける側にはあまり関係ないんじゃない?」
と思われたかもしれませんが、そんなことはありません。
冒頭もお話したように、「彼を知り己を知れば百戦殆からず」です!
ぎっくり腰は、あなたの身体で起こっている痛みに他なりません。
どういう部位に痛みが出て、どんな箇所を緩めれば痛みが改善するか、把握しておくことは大切です。
日常のセルフケアにもきっと活きるでしょう!
今回の内容を是非参考にして下さい。